人生の岐路に邂逅あり!人生の喜びは邂逅にあり!!

 今回は、国境を越え韓国全州へ酒・焼酎や発酵食品の香りに誘われて鹿児島空港から飛び立った。

 帰国するまで一部始終もれなく報告するとしましょう!
今回もどうなりますことやら・・。

ワールドカップ会場
 [バックナンバー]
 

本格焼酎の香り
「故郷探訪キャラバン隊」
(【故郷探訪キャラバン隊・韓国編】)
全州国際発酵食品エキスポ 2010 : 世界発酵村連体会議
■2010 : 10/20〜24
      【番外編】   
 不安交じりながらも意気揚々と鹿児島空港を離れ飛び立った先は韓国仁川空港。鹿児島からは純玄米黒酢を販売する「兜沁R物産」の重久浩社長と韓国出身で営業企画課の鄭洸浩(じょん くわんほ)さんのお二人と、焼酎業界から天世味酒販株式会社「日本・侍士の会」の私と太久保酒造・中山江里子の二人が合流して参加した。

 一日目は移動移動で大半を費やしてしまった。宿舎(ホテル)に到着後、ソウルから来ているという韓国語と英語の通訳担当者と食事を取り、明日からの予定にあわせて早々と睡眠をとることにした。鹿児島よりも北に位置して気温がぐっと下がり、ホテルでオンドルという暖房を始めて経験したが・・。暑い・・。

                                         (20日)


全州(フンサン)から淳昌郡に移動   (21日)
韓国の発酵文化を象徴する一つにコチュジャンがある。日本で言う味噌のようなものである。コチュジャンを作る製造場が集まる施設村を視察した。その敷地内に研究所があり、そこで「世界発酵村連帯会議」なるものが開催された。

 
淳昌コチュジャン村視察
 製造する内容に併せてたくさんの工場に分かれていた。工場内は消毒やエアシャワーが入り口に設置され、清潔環境は万全であった。また製造工程の撮影は禁止されていた。発酵村は広大な敷地だが、当然どこもコチュジャンの香りで包まれていた。
 
発酵村直売所のサンプル
 色々と試食してみた。真ん中の佃煮風に味付けられたコチュジャンは日本人に合うと感じた。前夜の食事からコチュジャンが登場しているが、韓国ではなくてはならないベースになる食べ物だという事がつくづく思い知らされた。
   
            ■芋焼酎の魅力を伝えたい

 二回目の訪韓となったが一回目の出張の目的とは異なり、「発酵」についての世界会議へ参加するため韓国に飛んだ。このチャンスを活かして少しでも芋焼酎を知ってもらいたいと考えていた。各国の研究所や試験場の博士や所長などの難しい発表に混ざり、当会の取り組みや物語を紹介することは場違いではないか?と感じたが、TPPや税に関わる問題や懸念され取り沙汰されている商標登録に触れて語った後、やはり反響が返ってきた。言うべき事はやはり伝えなければならない。

 
 世界発酵村連体会議 会場

「日本・侍士の会」 代表 発表の様子
(中国・韓国・日本・米国・フランス語の同時通訳)

各国参加者全員が固く手を結ぶ
 参加者の発表
  ・淳昌醤油類研究所および醤油類産業紹介(中国)
 −淳昌醤油研究所長 / Keum Soo,Han

・横手発酵食品の商品化戦略(日本・山形県)
 −横手発酵食品文化研究所長 / Toshio Tagaito

・7gから始まった夢の発酵地域づくりと特産物戦略(日本・鹿児島県)
 −日本・侍士の会および天世味酒販椛纒\ / Koichi Maehata

・鹿児島県の黒酢村づくりおよび商品化戦略(日本・鹿児島県)
 −鹿児島県兜沁R物産代表 / Hiroshi Shigehisa

・台湾醸造食品工業協会および醸造輸出のグローバル化事業の紹介
 −Taiwan Farmenting Food Industry Association /Fu Hsiung ,Lee

・世界伝統食品の新たな広報戦略 - レストランゲームでの反映(フランス)
 −Play Fish / Lucas Grange
           
 全州へ移動

  ◇発酵をテーマに韓国が世界に呼び掛けた友好交流◇

 
 
         『2010 全州国際発酵食品エキスポ』
 

全州国際発酵食品エキスポ 2010
IFFE 会場
 会場入り口ゲートでは厳戒体制で警備され、身辺探査がおこなわれた。会場に入ると沢山の人で賑わっていた。この敷地内では各国の食に関するパビリオンが建てられている。勿論、我が「日本・侍士の会」からも侍士の門や桐野などを展示試飲している。

(展示会場の写真 準備中)
《日本・侍士の会 商品展示》



 

      IFFE開幕式 会場
ゲートを通過した後、大統領夫人などのすぐ後ろの席に通され着座した。我々は同時通訳のイヤホンを付けて参加した。身が引き締まるような体験をしている自分を感じた。式典ではマスコミも多く、大型モニターが舞台に設置され、クレーンカメラの頭上前方から撮影された私の姿がアップで写しだされた時は、さすがに赤面した。
 
 
   韓国・大統領夫人の挨拶
 日本からイオン株式会社の近澤靖英・執行役の代表挨拶後、大統領夫人の開幕式と歓迎挨拶が執り行われた。
   
 ■歓迎晩餐会にて
   韓国と言えば、今がブームの“マッコリ”。ここに来て驚いた。韓国中から参加した各社の“マッコリ”。こんなにも種類が多いとは・・。味もバラエティに富んでいる。漢方風味もあれば、カクテル風もある。また炭酸系もあって、知らずに振って開けたら泡だらけ。
  韓国で中々慣れない“マッコリ” の不自然な甘さ。その中で日本から参加した皆に評価が高かった銘柄がトマトマッコリだ。それも生のマッコリ。数日間しか賞味期限が無いので美味しくても国外での流通が難しいと聞いた。酸味があり、ひじょうにすっきりとして上品な酒に仕上がっており、我々日本人には最高級のマッコリだと推薦する。韓国に行かれたら、是非、ご賞味あれ!

 扶安郡へ移動(22日) 
 
扶安郡食品団地 視察
一時間半バスに揺られて扶安郡へ移動。扶安郡食品団地の視察は“マッコリ” の会社。あの『トマトマッコリ』の酒造会社。製造工程はオープンに全てを公開説明していただいた。原料米も直接、肉眼で確認した。色艶から日本の米とは違うように見えた。
 
マッコリ製造の説明を聞く
社長自ら案内説明。マッコリ商品への自信度が伝わってくるような雰囲気を感じた。蔵の中はピカピカの新しい設備で整然と纏まっていた。仕込み時に訪問出来なかったことが、残念だった。
 
◇食品団地視察や昼食を終えて、扶安郡庁舎へ向かう。

■コンサルタント意見交換


郡首挨拶、台湾貿易センター長の挨拶、各国の参加者紹介に続いて、扶安郡特別事業紹介、扶安展示商品評価の後、コンサルタント意見交換、食品マーケティングがおこなわれた。佐藤食品と扶安RISセンター業務協約も取り交された。貴重な世界の声を聞くことが出来た。長い経験と実績が伴う流通に関わる意見は大変意義が深かった。 

        扶安郡庁舎
韓国も地域を活性化したいと一生懸命だ。我々の意見を聞き、活路を見つけ広げたいと必死だ。国が違えば商品の価値が変わるのは当然だ。しかし、それを聞き、目線を変え、併せて売れる商品の開発を目指している。歴史的関わりや現在の諸問題も含めて、韓国への思いや感情なども考え直さねばならない。今まで韓国のことを知っていたことは何だったんだろう?もっとお互いの事を知る努力をしよう。


扶安郡歓迎晩餐会が終了後、ホテルまで郡首がわざわざ来ていただいて記念撮影となった。この夜、福岡県工業技術センターの生物食品研究所食品課食品工学チーム長の「平野吉男」農学博士と深夜まで農業や流通など色々と語りあった。素晴しい一日だった。
      扶安郡首を中心に記念撮影  


編集後記
  韓国の酒と云えばすぐ思いつくのが「眞露」や「マッコリ」。そして韓国ビール。中国の上海に行った時、食べ物や酒の違いを強烈に感じたことがあった。

 中国の市販されているお茶は甘い。韓国でも飲まれている酒は一言で申せば“甘い”。ビールまでが甘く感じる。韓国では食べ物が辛いのが原因だと言ってしまえば、それまでだが、それだけの理由だけでは無いはずだ。

 帰国して吉永酒造の先々代が昔韓国で焼酎製造していたという話を聞いた。またエキスポの橋渡しをした担当者の方から韓国でも日本のように甘味料の添加を絶対にしない、こだわりの本格焼酎を昔から造っている蔵元があることも聞いた。侍士の門を展示試飲している時、「同じ味わいの焼酎が韓国にもある。安東の焼酎に似ている。」と韓国の来場者が教えてくれた。また安東(あんどん)という地域で製造された本格焼酎は高級酒として飲まれているらしい。

 韓国では焼酎(「そじゅ」という)は甘いという定番がこれで消えた。
 そして韓国の焼酎は安い!とう決め付けも無くなった。
 安くなければ売れないという事も間違いだと思わねばならない。

 今度は機会があったら「安東」を訪ねるぞ!(17日〜19日迄またソウルだ)
☆どんどん韓国にはまっていく。将来は韓国の応援団になっているかも?


主催   日本・侍士の会



次回の予告
直前まで「ミステリー

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